日本の社会では、良い高校・大学に行き、良い会社に就職し、その会社に正社員として勤め上げることが正解だとよく言われていますね。
苦しくても、このレールから外れないことが正しいと教え込まれます。
人々は安泰を選ぶが、これは、失敗を恐れるがゆえの保険をかけるからでしょう。
失敗が怖いからといって「会社にいながら人生を変える」とか「保険をかける」という発想そのものが間違っていると思います。
自分の時間を生きるべきなのです。
また、日本の企業には年功序列という制度があるため、それなりの成績を収めていてもなかなか出世できません。
業務とは一切関係のない権力争いに巻き込まれることもあり、それが原因で足の引っ張り合いや仕事の奪い合いをします。
そんなこともあってか、最近になって優秀な人材は日本企業から外資系企業に移ったり、独立をするなどして、より良い環境に身を置くようになってきていますね。
日本文化に染まった日本企業に埋没すると、自分の価値すらわからなくなってしまうのです。
つまり、ネームバリューやブランドばかりを気にしすぎているのです。
それが故に本来の目的から遠ざかり、進む方向すらわからなくなっているのが現状。
志望動機は何がしたいかではなく「一流企業だから」というのが日本の学生です。
そんな世の中の流れに呼応するかのように新卒一括採用という仕組みも存在し、流されるままによく考えずに就職をしてしまいます。
こうなってしまう原因は、日本では教育レベルで「自分では考えないでください」と教えられてきているからではないでしょうか。
子供の時を思い出してみればわかりますが、自分の意見を発信するよりも周囲に合わせることで親や先生から褒められることが多かったですよね。
「言われた通りにやりましょう」と子供の頃からずっと言われて育ってきているため、考えない大人になってしまうのです。
小学校の評価項目には「協調性」という項目があり、他人と違うことをするとダメ出しをされます。
本当は周りと違う方が差別化になって得をするのだが、日本ではそういうふうには教育されていません。
また、スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学でのスピーチで次のように述べています。
彼は大学を中退してふらふらしている時に、興味のあったデザインの授業に潜り込みました。
そこで学んだことが後にMacの美しいフォントやデザインを作り出す基礎になったのです。
彼にしてもデザインの授業を受けている時に、それが後から何かの役に立つなんて考えていなかったでしょう。
これと同じで、趣味の赴くままに好きなことにハマると、それが後で思いがけないものにつながるものなのです。
ハマっている時は、その知識がいずれ何かの役に立つなんて考えてもいないし、そもそも将来を見据えて事前に何かにハマるなんてことはないでしょう。
だから、好きなことや興味のあることにハマりまくって、後からその「点」をつなぎ合わせて「線」にしていけばいいのです。
「最低でもこのくらいはできるかな」というところからスタートして、走りながら考えていけばいい。
「普通」を善とせず、リスクや反感を多少伴ったとしても新しいことに挑戦していく、それが今後の我々に必要なことです。
最近よく耳にするようになった、ベンチャー企業、フリーランス、起業など、それらがその大きな一歩でしょう。
これからの日本人には「仕事や学校」という枠にとらわれずやりたい事を追い求めて生きていくことが求められると私は考えています。
エール個別指導塾では勉学や受験のことに関わらず、上記のような考え方やマインドの持ち方を少しでも生徒さんに伝えていきたい、そう思っております。